四時歩武和讃(しじほぶわさん)

〜立ち直りから精神復興へ。一警備員の手記と詩篇~

2018-02-01から1ヶ月間の記事一覧

≪見越入道 ⑭≫

オラトリオ見越入道 刻露清秀 〈4〉(続き)仕切岩だらけの洞窟の果てには 人を石筍ならしめてやまない 贖罪のアトリエ、追善のテーブル。 蝋涙と血手形と 鞭打つばかりの雫に囲まれ、 泥の名誉が封泥であるように 満面の恍惚は解かれるすべを認めなかった、 …

≪見越入道 ⑬≫

オラトリオ見越入道 刻露清秀 〈4〉(続き)焼成由来の部材を組んで 打ち建てられた城下の家並み、 炊き上がりの釜を覗き込めば 吹きこぼれる花言葉たち。 日に焼けた町と美白の里は、 なりを違え、則をたがえつ 琵琶を連ねて存らえてきた、 霓裳羽衣 と 菩薩…

≪見越入道 ⑫≫

オラトリオ見越入道 刻露清秀 〈4〉雲表に浮かぶ暦法、 懸隔を測る桟橋、 光沢は しじまに運河を曳いて 聖俗の衣は交わり、黒白の頭は流れる。営巣地には春秋の喜び、 原産地からは黄熟の便り、 久しく住所を逐われた土地にも 行政を回復するとの報せ。花々…