四時歩武和讃(しじほぶわさん)

〜立ち直りから精神復興へ。一警備員の手記と詩篇~

2019-01-01から1年間の記事一覧

≪出遅れた歳月、生き急ぐ日々⑤≫

本年も警備の仕事を無事に完了しました。 勤務日数は244日。通常の日勤9時間以外に、12時間の仕事も1と数え、24時間の仕事は2でカウントしています。 2018年が276日なのでざっと30万の収入減ですが、これは2度の韓国一人旅など自己都合による長休みのほか、…

≪出遅れた歳月、生き急ぐ日々④≫

警備員となった2016年から、はや4年が経とうとしています。 その直前、2015年の12月には、公共職業訓練で介護職員初任者研修を修了して最初の面接で老人ホームへの就職を決めながら、施設の閉塞感と適性の無さから3週間で辞めてしまい、激昂した父と凄まじ…

≪充実とその代償≫

前回から1ヶ月余り。まとまった記事を作成できるだけの余裕がありませんでした。 というのも、まず、夏に始まった片道3時間かかる常駐現場が、外壁補修に3倍増の手間を要し、やっと足場ばらしまで終わったのが11月も末だったからです。期間中、他の現場に呼…

≪刻露春秋山行記≫

私には、山登りという、人生で2番目に長い趣味と拠り所があります。 大学3年の時に友人との九州旅行を機に登り始め、つまらない独文科の政治談義から逃れるように、関東甲信の名山を中心に大雨でも積雪期でも構わず出かけました。卒業後の混迷した歳月も、…

≪出遅れた歳月、生き急ぐ日々③≫

私が人生の半分近くを過ごした実家。片付け・清掃が終わり、先日ついに買い手に引き渡されました。 就活失敗と将来への迷いによる引きこもり。幾度もの非正規労働と失業の繰り返し。ついに40半ばまで『子供部屋おじさん』の域を脱けきれなかった屈辱の親元暮…

≪過去かたづけ完了宣言≫

この10月から、私と元家族はそれぞれ1つの区切りを迎えることになりました。 亡き母の納骨は終え、父は自ら建てた実家を手放して一人暮らしに。そして弟夫妻は新居を構えて2人めの子どもの誕生に備えます。私は今のアパートで独り暮らしを始めてもうじき3…

≪法要、踵を接して≫

元号が令和となった翌日、私の母は世を去りました。その墓所が先月になってやっと決まり、昨日、遅ればせながら納骨の法要が営まれました。 手続きは私の弟が全て行いました。参列者は父と弟夫婦と幼い姪と私です。真新しい霊園で、墓石の下には骨壺が4基入…

≪出遅れた歳月、生き急ぐ日々②≫

9/1という節目にあたり、ブログ停滞の言い訳を1行で申し上げます。 片道3時間かかる常駐現場への通勤疲れが主因です。 私の所属する警備会社は都内中心で百十数人。また社会保険や昨今の有給休暇の制度化もあって、特にこの春以降、辞める人には辞めてもら…

≪成熟への道、遅れ出ずる悩み≫

私は出自も平凡で、おまけに生来の引っ込み思案でした。学歴コンプレックスの父のもとで有名中学受験を志し合格。K中高→東大→社会的エリートという幻想を吹き込まれ、でも入学早々叩き込まれた愛校心や同校OBの偏屈な名物教師たちに全くなじめず、対社会的な…

≪出遅れた歳月、生き急ぐ日々①≫

いま、ブログに向かう余裕や気力がなくなるほど、仕事がハードになっています。 交通誘導がメインの警備会社のため、時期により、営業が取ってくる仕事の量や質にムラがあるからです。 私自身は夜勤もせず、社会復帰としての初心を忘れることなくだいたい週…

≪人をダメにする放置…引きこもりだけの話ではなく≫

半月前から、暑さが身にこたえます。警備の仕事も、資格者として緊張度の高い現場に配置される日が多く、週休2日でやってはいますが、アパート自室の整頓や身の回りの買い物以外、個人的な勉強などは思うように進まないのが現状です。 そんななか、ブログを…

≪母の死と土壇場での和解≫

絶交していた父から続けざまに連絡がありました。病院で母の死に目に立ち会うようにと。 4年前の春先、認知症の兆しが顕著だった母は脳梗塞・脳出血で2度倒れ、手術で一命は取りとめたものの、要介護5の寝たきりのまま余生を送っていました。父の自宅での老…

≪時間を縦に、生き急ぐ≫

長い失意の歳月から、社会復帰して3年3ヶ月。 4年前のちょうど今ごろ、生活困窮者自立支援制度に自ら飛び込んで一切合切を面談で打ち明け、恥をしのんで支援対象者となりました。 以来、浦島太郎状態から一歩一歩前進し、恥をかいては体で覚え、やがて交…

≪仕切り直して、再開します≫

丸2ヶ月、ブログを休みました。 警備の仕事の繁忙期だったことに加えて、無駄にスマホを見過ぎているけじめのなさに我ながら嫌気が差したためでもあります。 私は3年前に切羽詰まった事情で警備員となりました(≪序文①≫)。でも手元にお金ができるまでの4~5…

≪知的故郷に還りたい…≫

30年来受忍し続けてきた同時代への虚しさ・やりきれなさが、もはや完全に耐久限度を超えてしまいました。 警備の仕事はなおゆるがせにせず続けています。 先日まで1ヶ月を要したさいたま市の土木工事現場の常駐も、無事最終日まで務めました。しかし、心の中…

≪白い息と赤らむ頬と≫

入試のシーズンを迎えています。 先日、警備員として2度めとなる、試験会場周辺での交通誘導に当たりました。(他社と計7名で) 1度めは、昨秋都内で開催された中学入試模擬試験会場だったのですが、今回は本ちゃんの中学入試。開場前後の校門周辺に押し寄せ…

≪相対するためのマニフェスト≫

話題制、金の亡者と馬鹿ふざけ。 同時代の何という虚しさ。 年頭からひとり冬山に登るなど、心の動揺を鎮めるべくもがいています。何度も述べてきた長年の寂寥感ももはや耐えうる限度を超え、いまはひたすらナイフリッジの上を辿り続けているような心境です……