四時歩武和讃(しじほぶわさん)

〜立ち直りから精神復興へ。一警備員の手記と詩篇~

≪出遅れた歳月、生き急ぐ日々①≫

いま、ブログに向かう余裕や気力がなくなるほど、仕事がハードになっています。


交通誘導がメインの警備会社のため、時期により、営業が取ってくる仕事の量や質にムラがあるからです。


私自身は夜勤もせず、社会復帰としての初心を忘れることなくだいたい週5勤の手堅いペースを守っています。が、3年5ヶ月の間に社内や隊員間での評価も上がり、大きな現場で熟達者と組んだり、隊員による粗相のあった現場へ翌日信頼回復のために派遣されるなど、よりヘマの許されない局面に立たされる頻度が多くなりました。ここ2週間にしても、昼夜交代制の12時間の片側交互通行を連日行い、超人的なスタミナの夜勤連勤者らと引き継ぎしながら、交通の途絶えない都内の土木工事現場(作業は日中のみ)で気の抜けない誘導が続いたものです。



こうした毎日の中で、当ブログのあり方も適宜見直さなければなあ、と思っています。



一昨年の11月、初めてのブログ立ち上げで略歴を述べた第一回 ≪序文①≫ から、順次たどってみてもらえばわかります。知的努力の高度な結晶として公開した『四時歩武和讃』詩の数々は、いまだ見出されない鉱脈のまま昂然と品位を保っています。が、孤立無業者・引きこもりとしての長期ブランクや社会不安、また父や弟との烈しい軋轢の問題に関しては、この1年半の間に状況が大きく変わりました。特に軋轢問題は、母の死もあって、私が父との絶交を解消した上、弟夫妻に現状と今後の生活設計を直接お話しするまでに関係が好転したのです。


折しも先月来、中高年引きこもりの問題が社会的関心を集め、当事者界隈からも連日多くの発言や考察がなされています。が、私についていえば、危ないところだったがこれでやっとトータルな意味で克服・卒業したな、と実感しています。再就労・自立・生活の質・健康・精神的活力のすべてにおいて、すさまじく遅れはしたけれど齢50に達して充実の手応えをつかみました。


もちろん、生涯年収だの妻子の有無など世間的価値観で同年代正社員と比較するのはどだい無理な話です。ランクは死ぬまで底辺でしょう。しかし社会的出直しという分際を承知の上でキャッチアップを図っている、最後尾からの猛烈な追い上げ・ごぼう抜き感覚は、空っぽなインテリ層に対する独学の気概とともに、もはや快感でさえあります。人生の後半期が長くなっていることも、今の私には一転して追い風となりました。



よってこれからは、引きこもりや無業失業期の過去問にとらわれることはもうやめ、社会復帰してからの伸びしろや課題、今後どんな認識の更新や、優れた人との出会いが可能だろうか、といった前向きな方向でブログを展開していきたいと思います。