四時歩武和讃(しじほぶわさん)

〜立ち直りから精神復興へ。一警備員の手記と詩篇~

2022-01-01から1年間の記事一覧

≪1200年前、同じ時代の高みを訪ねて②≫

3年前に訪れた、新羅の仏教遺跡群を思い出しながら、去る11月中旬、私は初めての京都で比叡山延暦寺へと赴きました。 ケーブルの駅を降り、年配ツアー御一行様や若干の外国人とともに東塔エリアへ入ったのですが、中心となる根本中堂は、なんと全面改修中。…

≪1200年前、同じ時代の高みを訪ねて①≫

聖マリアンナ医大病院の新入院棟新築工事を無事終えたあと、私は交通誘導警備の仕事を結局4週間近くも休んでしまいました。(身の回りの整理や歯の抜本的治療のため。) 初めは、3年ぶりの海外一人旅をもくろんでいたのですが、ワクチン未接種のため、日本…

≪職長の責務を果たし終えて≫

交通誘導警備員として自己最長の19ヶ月半通い詰めた建築現場が、先だってようやく終わりを迎えました。 2021年3月下旬、まだ現場に送り込まれて10日ほどで、前任者に代わって急遽職長に指名され、以来、総員最大20名を率いて、医大病院の新しい本館となる建…

≪この夏、きっぱり決意したこと≫

しばらくぶりの更新です。 医大病院の新本館工事はいよいよ大詰めに入りました。 建物内は床材も敷かれて全員上履きで移動します。 また、トラックの搬入経路も徐々に狭められ、大型車は通行不可。一方、各階内装工事で大量に使用した立馬・天台・台車や残材…

≪七百人の交響曲≫

医大病院新本館工事、あいも変わらず出ずっぱりです。 ブログを綴る余力も残らぬほどに。 日曜以外、結局5/3·4·5しか休めずじまい。現場にはいつも始発バスで向かい、着いたら6:30にはゲートを開ける、その繰り返しでした。 建物自体はもう出来上がりました…

≪生誕10年、オラトリオ再掲⑤≫

オラトリオ ハノイの塔 刻露清秀 Ⅴ部 16時つ国を望みつつ 日択りの海をゆたにたゆたい 販路を拓き、水運を増す かの波乗り船、弥栄なれと。 異国にあっても十組問屋は あらゆる時代の箱書きが 渡海造りと組積造下で 列を成し、色をなして詰め寄る所。 霧は野…

≪生誕10年、オラトリオ再掲④≫

オラトリオ ハノイの塔 刻露清秀 Ⅳ部 12雲表に浮かぶ暦法 懸隔を測る桟橋 光沢はしじまに運河を曳いて 聖俗の衣は交わり、黒白の頭は流れる。 営巣地には春秋の喜び 原産地からは黄熟の便り 久しく住所を逐われた土地にも 行政を回復するとの報せ。 花々はす…

≪生誕10年、オラトリオ再掲③≫

オラトリオ ハノイの塔 刻露清秀(2022年版) Ⅲ部 8時に義人は知る由もなく 天上に諮られ、賭けられてきた、 友も助言者も誘惑者も アイスフォールに隔てられ、 離反と懲らしめ 涵養域にもいつか擦痕が顕われるように。 人は喘登を自負する限り 激しく飢え渇…

≪生誕10年、オラトリオ再掲②≫

オラトリオ ハノイの塔 刻露清秀(2022年版) Ⅱ 部 4時明かりの中へまろび出る者が 生前陽の目を見ることは稀だ。 視息の窓には塵降り積もり 亡き世に良き名、望むべくもない。 耳を聾するほどの似非オラトリオ、 知り得た者は深山隠れに。 熱に浮かされた向…

≪生誕10年、オラトリオ再掲①≫

医大病院新築現場にもようやく春到来です。 新本館はもう12階まで建ち上がりました。青いネットに覆われてはいますが、外観上未完なのは最上部、屋上の塔屋と救急搬送用ヘリポートくらいです。先週からは、タワークレーンの解体搬出作業まで始まり、先導車付…

≪遅れてきた働き盛り≫

去る年末年始、現場の保安(巡回)警備をベテラン隊員に任せ、私の2022年は2日の山梨釈迦ヶ岳登山で幕を開けました。 6日(木)からは川崎の医大病院新本館工事が再開。 以来、また日曜以外は全日早朝出勤で今に至ります。底冷えの続く夜半から夕暮れまで、構内…