四時歩武和讃(しじほぶわさん)

〜立ち直りから精神復興へ。一警備員の手記と詩篇~

≪朝の詰所にて≫

現場に早く着きすぎて、上番(勤務開始)時間まで間があるため、ここらでブログを更新したいと思います。

以前、≪また一から足場を組んで≫の項で公開した詩を再編したもので、記憶に基づき2連まで載せます。


悲しるべの詩(仮題)

 刻露清秀


踏みしめるのは
瞑る落ち葉と
起きたての霜柱、
緑葉には柚子の実たわわ
枯れ枝には柿の実まばら、
最良の日、それは棟上げ
安堵の時、それは床上げ、
家財を背負って征く峻坂と
側芽に子葉を開く導標、
林相が遷りゆくにつれ
人称も二となり三となり
疎となり非となり岩塊に至る。


見はるかす、上空の寒気はどのあたりかと。
天が下、草本は湿立し、木本は風立し
草食は篤立し、肉食は炯立し
人は公立、時に国立・私立し、
認識の花の盛りは分別から幻滅へ
恋のえまいは見つめ印から舌印へ、
縫い合わせるのは夜にして
意図づけるのは昼のならい、
求心力は過度の力で急進性を手繰り寄せ
遠心力は五分の力で延伸性を八達させる。



…では、鳶さんのトラックがやってきたので今日はここまで。