四時歩武和讃(しじほぶわさん)

〜立ち直りから精神復興へ。一警備員の手記と詩篇~

≪恐竜、労災、知覚変動(前編)≫

雨続きのひと月の間、ショッピングタウン建設現場は着々と目に見えて様相を変えていきました。


敷地内に3棟あった2階建てプレハブ棟は、1つを残して解体搬出され、祭りの舞台のような朝礼会場も仮設トイレと共に撤去。


作業員詰所はショッピングモール建物内へ移され、職長のみ数十人が参加する朝礼は、その階下の室内プール予定場所で行います。


建物の外周も、商品の搬入口となる予定の北側トラックヤード方面は舗装まで終わりました。しかし正面入口に通じる南側の広大な駐車場予定地は、ブロックや側溝の取り付けが膨大な数に及ぶ上、立ちはだかる旧郵便局の建物を地下まで根こそぎ解体する作業と並行して行うため、まだまだ先が長そうです。


ここしばらくブログの更新ができずにいましたが、無理もない話です。交通誘導警備の隊長(職長)として、資格者配置路線に指定されている県道側での車の出し入れがメインとなるため、1日たりとも欠けることが許されないからです。


最近では日曜日でさえ、現場内巡回警備の突発事態により休むに休めない状況となりました。


それは、作業員詰所を建物内へ移した後の日曜日。日勤で巡回を担当した隊員が、入る必要のない工事階段から転げ落ちて頭を打つ大怪我をしたのです。しかも、血だまりを朝礼会場降り口にべったり残しながら、痛みを我慢して午後までどこにも連絡せず、発覚が遅れた上に翌朝病院で直ちに集中治療室行きとなったのでした…。

  (続く)