四時歩武和讃(しじほぶわさん)

〜立ち直りから精神復興へ。一警備員の手記と詩篇~

≪わが身人混み怯え気味≫

交通誘導の2020年が終わります。


厳密には、今夜から都内の大きな神社で駐車場警備が始まるのですが、それを除くと、年間の勤務日数は自己最高の292日に達しました(大半が早出残業込み)。
完成までのイオンタウンふじみ野と、神奈川県内のガス工事現場とで、年間通して週6日ペースを続けた初めての年となったのです。


前年、肉親との懸案事項が片付いて身軽になり、一方で今年は海外旅行ができないため、結果的に仕事本位の生活となって大幅に貯金を増やすことができました。


家賃の安いアパートでテレビも冷蔵庫もパソコンも持たない簡素な生活を続けること4年。でも身の回りは小ぎれいにし、支払い期日は堅守、クレカもゴールドカード。相変わらず山も登りに出かけます。


コロナ禍で人生が暗転したり、無業や引きこもりのまま完全に詰んでしまった人も多い中で、警備5年目の私は、時に仕事を全うする厳しさを思い知らされつつも、いま自分は正道を歩めているのだ、という充実感で身の引き締まる思いがします。


先日、都区内で生活困窮者の越年相談が催され、巡回警備に就きました。よく報じられるNPOなどの炊き出しの公園とは違う、下町の地味な一角でしたが、朝から集まってきた80名ほどの人々は(顎マスクも多いけれど)それなりに秩序は守り、自暴自棄なふるまいなどはほぼありませんでした。


しかし大晦日にして、都内の新規感染者もついに大台を突破。それでも、深夜から正月三が日、人混みの傍らに立ち続けなければなりません。嗚呼!21年は少しでも良い年になるのでしょうか?