四時歩武和讃(しじほぶわさん)

〜立ち直りから精神復興へ。一警備員の手記と詩篇~

≪18人を率いる職長となって≫

川崎の大学病院新病棟建設現場。
体調不良を訴えていた警備の隊長は、静養を兼ねてそのまま入院となりました。そのため、数日間の引き継ぎを経て、以来私が正式に職長です。
人員は各所で計18~19人。翌日手配する隊員数は、打ち合わせ後に私が1人で決めて会社に連絡しています。


2016年1月に恐る恐る警備員デビューしたとき、いや、翌年11月、交通誘導2級者としてドーミーイン建設の真っ只中で当ブログを始めたときでさえ、こんな巨大な未来が待っているとは全く想像できませんでした。


そもそも過去の職歴(全て非正規)のどれよりも、警備の仕事の方が長くなりました。(それでも5年ちょいですが…。) また、これまで何度か触れたように、初めは当ブログも、度重なる孤立無業からの社会復帰とどんづまりの家族関係からの完全自立を目指す、40代後半からの生き直しがメインテーマでした。


その後経験を積んで職業意識が高まるにつれ、過去の失敗の半生については次第に影が薄れていきました。いまはもうそんなことより、『 社 会 復 帰 後 、ど こ ま で 行 け る か 、伸 ば せ る か 』 のほうが我ながら断然興味深い。ならばその捲土重来ぶりを軸としてこのブログを続けたほうが有意義なのでは?
そう、私は考えたのでした。


以前はよく見ていた高学歴系引きこもり経験者やフリーター出のネット論客らの著作やブログ・ツイッターをたまに覗くと、ほんと小っちぇーなあ、と感じます。いくら達者に理屈を並べ引用を連ねても、批評家諷刺家はしょせんひ弱。結局未来があるのは、就労支援や職業訓練を受けてでも懸命に立ち直ろうとするひたむきな志だけなのでしょう。
ただ残念なことに、社会復帰を果たしたあと、職業人としてのさらなる経験や飛躍まで語れるような発信者、となるといまだあまりにも稀なのです。